大会長挨拶

 「心理劇を広げる-心理劇のフィールドを考える」(仮)という大会テーマのもと日本心理劇学会第31回大会を12月20・21日に東京大学駒場キャンパスで開催します。初めて心理劇に出会ったとき、あたかも魔法の様に感じたことはなかったでしょうか。その感動がモチベーションとなって、多くの方が学び始めてきたのではないでしょうか。学ぶにつれて、それがなぜそうなるのかについて理解し、ご自身もその技法を使えるようになってきたのではないでしょうか。

 日本心理劇学会のこれまで30年の記憶を振り返ってみると、昔は「点数化」が多く話題になりました。それが曲がりなりにも実現した後、学会では「資格」が議論され、近年では会員のみなさまの様な心理劇のエキスパートが直接提供する教育場面を超えたより多くの場面における心理劇が課題となりました。この間、学会には通底する課題がありました。学会員が増加しないという課題でした。正確な資料は手元にありませんが、かつて300名を超える会員がいましたが、現在は250名程度で維持されています。

 この30年間に心理劇の実践をされている方々が増えていないということでしょうか。体感的には、心理劇学会に加入するほどにはコミットしていないが、実践をしている人は増えている気がするのです。もしこれが事実だとすれば、心理劇学会は、どういう会員を求めているかという課題を将来にわたって抱えるということかもしれません。

 ニューズレターのリレー随筆で、Role Playing に対する抵抗感があると思われるユースケースについて書きました。その後、他の職種で同じく顧客対応を業務に含む職場でRole Playingが日常的に行われているということを伺うチャンスがありました。では、そこで実施されているRole Playingを、皆さんどのように学んでこられたのかについて伺うと、先輩から学んでこられたとのことでした。おそらくモレノに始まる心理劇が職業訓練に適用され始めた1970年代ころからの歴史の中でその職種に最適化される形で実施されてきたのでしょう。同職種の方はその方の会社組織だけでも3,000人余りいるとのことでした。

 それでは、この職種の方が日本心理劇学会に参加されたことがあったでしょうか。私たちは、まだ本当に必要とされている人々にリーチしていないのかもしれない。そして、私たちには理論に裏付けされたこの魔法を必要な人に適切な形で提供する責任があると思うのです。

日本心理劇学会第31回大会大会長 櫻井 靖史

日時

2025年 12月20日(土)21日(日)

会場

東京大学駒場キャンパス
東京都目黒区駒場3-8-1
京王井の頭線 駒場東大前[東口]徒歩1分

campus map

プログラム(概要)

※プログラムは現在調節しております。今後、若干の変更がある可能性がありますので、ご了承ください。

1日目(2025年12月20日)

  • 大会企画・事例検討・協賛企画(12:00~14:00)
  • 口頭発表(14:00~16:00) *8月25日(月)まで、募集いたします。
  • WS 発表(16:00~18:30) *8月25日(月)まで、募集いたします。
  • 懇親会(19:00~20:30)

懇親会について

懇親会の開催を予定しています。詳細は2号通信でお知らせします。

2日目(2025年12月21日)

  • 総会 (10:00~11:00)
  • 基調講演(11:00~12:00)
  • 大会長講演(13:00~14:00)
  • シンポジウム(14:00~18:00)
    • 演題:「心理劇を広げる-心理劇のフィールドを考える-」
  • 表彰式・閉会式(16:00~16:30)

参加申込みについて(大会・懇親会

※事前参加と当日参加では、大会参加費・懇親会費の金額が異なります。
※非会員・学生は当日参加の形で、1日のみ参加することも可能です。

大会参加費

会員種別料金
会員・準会員事前申込 7,000円 (当日参加 8,000円)
非会員事前申込 8,000円 (当日参加 9,000円)
学生(学部及び修士)事前申込 5,000円 (当日参加 6,000円)

懇親会参加費

2号通信で委細をお知らせいたします。

注意事項

  • 申込方法は、大会ホームページから事前登録を行なって下さい。
  • 事前登録開始は、10月1日(水)を予定しております指定の口座に参加費をお振込ください。
  • 振り込み確認を持って登録完了となります。
  • 宿泊・昼食等は、各自でご準備下さい。

口頭発表・ワークショップ発表の募集

口頭発表1演題 25分(発表15分+質疑応答10分)
ワークショップ発表1企画 150分(発表の目的を明確にし、必ず質疑応答の時間をとってください)
  • 発表を希望される方は、まず大会ホームページにアクセスをしてください。
  • 大会ホームページ内の「口頭発表・ワークショップ発表申込み」Googleフォームより、必要事項をご記入のうえ、お申込み下さい。
  • アクセスが難しい方は、大会事務局までメール(jpa31tokyo@gmail.com)を下さい。
  • お申込みの際は、倫理的配慮及び不正防止の観点に留意し、学会誌に掲載されている倫理要綱に則って発表概要をご執筆ください。

必要事項:発表者名/会員番号/ご所属/ご連絡先/演題名/発表概要(350字内)
申込締切:8月25日(月)(必着)

発表者の条件について

本大会での発表者および共同発表者は、学会員であることが条件となっています。
発表を希望される方でまだ学会員になっていない方は、入会手続きを行ってください。

本学会への入会手続きについて

入会手続きには、会員1名の推薦と、常任理事会での承認が必要です。 入会申込書を下記の学会事務局に請求するか、心理劇学会ホームページからダウンロードして、必要事項をご記入のうえ、日本心理劇学会事務局までお申し込みください。

日本心理劇学会事務局 :〒355-0023 埼玉県東松山市六反町8-6(事務局長:小笠原美江)
学会ホームページ :https://psychodrama.jp

留意事項

  • 感染症拡大に伴う、大学の感染対策レベル引き上げなどの事情により、開催方法、プログラム内容等に変更が生じる可能性がございます。
  • 研修委員会主催の研修は、12月19日(金)17:30〜20:30&12月20日(土)9:00〜11:00を予定しております。詳細は、別途、研修委員会よりご連絡いたします。

お問い合わせ先

大会に関するお問い合わせは、メールにてお願いいたします。
事務局E-mail:
jpa31tokyo@gmail.com