大会長挨拶

 寒さ暑さも彼岸までと言いますが、お彼岸を越えて本当に過ごしやすくなりました。会員のみなさまにも酷暑を越えて、ほっとされていらっしゃるのではないかと推察いたします。
 IAGP札幌大会に参加しました。会員の方が世界中から集まった方々の中でご発表されているのを拝見して、本学会のIAGPへの登録が価値のある活動であったと安堵しました。
 このIAGPが一段落したところで、発表のお申込みを頂きました。例年通り8件の口頭発表、8件のWS発表を予定しています。
 大会企画では、すでに現場を持つ方にも、新たな手法を学ぶ方にも、心理劇が初めてという方にも学びの機会となる企画としました。事例検討を土屋明美先生に、サイコドラマを磯田雄二郎先生に、プレイバックシアターを久保田智之先生にご指導頂きます。また東京大学での開催にご尽力いただいた澤田欣吾先生のCo-ENプロジェクトとして心理劇初心者向けのワークショップを藤巻加奈子先生にご指導頂きます。初心者向けワークショップはどなたでも参加いただけるようにしております。会員の皆さまは、周囲の学生や後進の方々へご紹介いただければ幸いです。
 第31回大会では、心理劇の適用に踏み込んでみたいと思います。
 この数年、道徳の指導要領の記載に対する学会の見解をポジション・ペーパーの形で文科省に伝えようとしています。まさにその文科省からのファンドを受け、プレイバックシアターの手法を使って、日本全国の小学校でいじめ対策授業をしているプレイバッカーズの宗像佳代氏を特別講演にお招きしたいと思います。いじめ対策授業を成功させるために、その心理劇の手法だけではなく、どのような事前準備やよりうまく実行するための展開について、デモンストレーションを含めてプレゼンテーションしていただきます。すぐに役に立つ示唆が多く含まれているのではないかと期待しています。
 シンポジウムは「アプリケーション・ショーケース」と称して、医療・教育・福祉以外の領域で心理劇を利活用されている、海外からのお二方を含むシンポジストの皆様に、主としてオンラインでご参加いただきます。指定討論者からは、それに対するコメントや質問をしていただくことで、私たちの知見を広めるとともに、そこにある心理劇の機会にアプローチするためのワンステップとして頂ければと思っています。
 ポスターのキャッチコピーにあるように、「舞台はわたしたちのくらしのなかに」あります。心理劇を活用できるフィールドにアプローチしましょう。

日本心理劇学会第31回大会大会長 櫻井 靖史

日時

2025年 12月20日(土)21日(日)

※大会参加のお申込みは、当HP内申込みフォームからお願いいたします。
【申し込み受付期間】 2025年10月6日(月) ~ 2025年11月23日(日)23時59分まで

会場

東京大学駒場キャンパス
東京都目黒区駒場3-8-1
京王井の頭線 駒場東大前[東口]徒歩1分

campus map

プログラム(概要)

※プログラムは現在調節しております。今後、若干の変更がある可能性がありますので、ご了承ください。

1日目(2025年12月20日)

大会企画・事例検討・協賛企画(12:00~14:00)

大会企画

ワークショップI

タイトル 古典的サイコドラマ
講師:磯田雄二郎(焼津病院)

ワークショップⅡ

タイトル プレイバックシアター 入門ワークショップ ~ストーリーのエッセンスを掴む~
講師:久保田智之(T‘s メンタルヘルスオフィス)

ワークショップⅢ【一般公開ワークショップ】

タイトル 人間関係の「見え方」が変わるワークショップ(共催:CO-EN project)
企画者:澤田欣吾(東京大学)

事例検討(定員30名)

スーパーバイザー :土屋明美(日本心理劇協会)

※事例提出者を募集いたします。
事例提出を希望される方は、事例の概要を1,000字程度にまとめたものを事務局までお送りください。
事例提出希望者が複数の場合は、スーパーバイザーの先生と事務局で事例提出者を決定いたします。
【締切:10月20日(月)】

口頭発表(14:15~15:15)

口頭発表A-1

◇演題
自治体研修におけるサイコドラマ的手法導入の試み3

◇発表者
堀弘子(NPO法人 神奈川県メンタルヘルスサポート協会)

口頭発表A-2

◇演題
トーク&シェアについての調査

◇発表者
豊田英子(明日和心の研究室)

口頭発表B-1

◇演題
オンラインサイコドラマにおけるおやつと振り返りの時間 -シュークリームタイム-の効果

◇発表者
〇井上清子(増野式サイコドラマ研究会)・柴田礼子(増野式サイコドラマ研究会)

口頭発表B-2

◇演題
産業領域における心理劇の実践-メンタルヘルス研修における心理劇の適用の意義-

◇発表者
柴田礼子(増野式サイコドラマ研究会)

口頭発表C-1

◇演題
状況論心理学からのJ.L.Morenoロールセオリーの検討

◇発表者
牧裕夫(松蔭大学)

口頭発表C-2

◇演題
クリエイティブ・アーツセラピーにおけるアートベース・リサーチの意義

◇発表者
尾上明代(立命館大学)

口頭発表D-1

◇演題
メタバース空間内で実施するコンステレーション技法の心理劇に関する考察 ―監督が選択する技法に着目して―

◇発表者
〇古関陽教(さっぽろ駅前クリニック)・横山太範(さっぽろ駅前クリニック)・松村雅代(株式会社BiPSEE)・小松尚平(株式会社BiPSEE)・澤田欣吾(東京大学)・前田英樹(さっぽろ駅前クリニック)・西村聖菜(さっぽろ駅前クリニック)・樋口美晴(さっぽろ駅前クリニック)・角田優紀(さっぽろ駅前クリニック)・佐藤ののこ(さっぽろ駅前クリニック)・髙橋佳音(さっぽろ駅前クリニック)・黒川和花(さっぽろ駅前クリニック)・瀬川真由(さっぽろ駅前クリニック)

口頭発表D-2

◇演題
精神科訪問看護における児童対象の心理劇実践 ー自宅という場の特性に注目してー

◇発表者
山本奈美(Yくまーず訪問看護ステーション)

WS 発表(15:30~17:50)

ワークショップ発表Ⅰ

◇演題
異質の排除 アプライドドラマとプレイバック・シアターによる対話的アプローチ

◇発表者
〇羽地朝和((株)プレイバック・シアター研究所)・オーハシヨースケ(NPO法人 祈りの芸術TAICHI-KIKAKU)

ワークショップ発表Ⅱ【定員20名】

◇演題
型と崩し―「増野式サイコドラマ」における構成と即興の創造性

◇発表者
○都甲絢子(増野式サイコドラマ研究会)・井上清子(増野式サイコドラマ研究会)・河島京美(増野式サイコドラマ研究会)・柴田礼子(増野式サイコドラマ研究会)・豊田英子(増野式サイコドラマ研究会)・諸藤真美(増野式サイコドラマ研究会)
<スーパーバイザー>佐藤豊(防衛医科大学校)

ワークショップ発表Ⅲ

◇演題
「関係発展の心理劇」の展開と技法について

◇発表者
〇吉川晴美(東京家政学院大学)・義永睦子(武蔵野大学)・田尻さやか(八王子専門学院)

ワークショップ発表Ⅳ

◇演題
メタバース空間でのサイコドラマにおける「アイデンティティーの革命」について

◇発表者
〇横山太範(さっぽろ駅前クリニック)・松村雅代(BiPSEE)・小松尚平(BiPSEE)・前田英樹(さっぽろ駅前クリニック)・澤田欣吾(東京大学)・古関陽教(さっぽろ駅前クリニック)

ワークショップ発表Ⅴ

◇演題
モレノの哲学、「Canon of Creativityー創造性の原則(仮)」をアクションで探る

◇発表者
髙橋早苗

ワークショップ発表Ⅵ

◇演題
サイコドラマと音楽の融合

◇発表者
貫田弦邑

ワークショップ発表Ⅶ

◇演題
Conflict Situation Psychodrama (CSP)を少し広げる

◇発表者
宇野寛子(プレイフルネスUNO)

ワークショップ発表Ⅷ

◇演題
サイコドラマのディレクター訓練に関する試み #2

◇発表者
○大島朗生(東京福祉大学)・鈴木克也(東京福祉大学)・中西政人(第二調布学園)・飯野嘉浩(千葉工業大学)・南谷建太(さいたま市北部児童相談所)・遠藤真樹(函嶺白百合学園小学校)・小池直(東京福祉大学)・田村耕祐(スマートキッズ株式会社)・前川知吉(埼玉県熊谷児童相談所)・筒井一希(日本保育者未来通信)

懇親会(18:00~19:50)

懇親会場 駒場食堂2階で開催します。
※定員70名

2日目(2025年12月21日)

総会 (10:00~11:00)

大会長講演(12:00~12:30)

◇講演者
櫻井靖史(東京サイコドラマ協会)

◇演題
心理劇を広げる-心理劇のフィールドを考える

特別講演(12:40〜14:00)

◇講演者
宗像佳代(スクール・オブ・プレイバックシアター日本校)

◇演題
小学校におけるいじめ防止授業の展開 – プレイバックシアターによる共感とロールトレーニングによる行動変容

◇講演者略歴
1994年に劇団プレイバッカーズを設立。2018年まで代表を務める。1995年に日本人第1号として、スクール・オブ・プレイバックシアターNY校(現センター・フォー・プレイバックシアター)を卒業。1998年にスクール日本校を設立。国内の大学や各種教育機関でプレイバックシアターの普及と定着に貢献中。海外では、日本の古典芸能がプレイバックシアターに与えた影響についての指導が評価されている。「プレイバックシアター入門」著者。プレイバックシアターを学ぶテキストとして、同様の内容が英語、中国語、ロシア語、ブルガリア語、韓国語で出版され、ウクライナ語も近日中に出版予定である。Centre for Playback Theatre認定トレーナー。

【シンポジウム】アプリケーション・ショーケース(14:10~16:00)

☆ 詳細は、決まり次第お知らせいたします。

表彰式・閉会式(16:10~16:40)

☆ 詳細は、決まり次第お知らせいたします。

参加申込みについて(大会・懇親会

※事前参加と当日参加では、大会参加費・懇親会費の金額が異なります。
※非会員・学生は当日参加の形で、1日のみ参加することも可能です。

大会参加費

会員種別料金
会員・準会員事前申込 7,000円 (当日参加 8,000円)
非会員事前申込 8,000円 (当日参加 9,000円)
学生(学部及び修士)事前申込 5,000円 (当日参加 6,000円)

懇親会参加費

会員種別料金
会員・準会員事前申込 5,000円(当日申込 6,000円)
非会員事前申込 6,000円(当日申込 7,000円)
学生(学部及び修士)事前申込 2,000円(当日申込 3,000円)

注意事項

  • 申込方法は、大会ホームページから事前登録を行なって下さい。
  • 事前登録開始は、10月6日(月)を予定しております。指定の口座に参加費をお振込ください。
  • 振り込み確認を持って登録完了となります。
  • 宿泊・昼食等は、各自でご準備下さい。
  • ご入金いただいた参加費につきましては、いかなる場合もご返金いたしかねます。あらかじめご了承ください。

本学会への入会手続きについて

入会手続きには、会員1名の推薦と、常任理事会での承認が必要です。 入会申込書を下記の学会事務局に請求するか、心理劇学会ホームページからダウンロードして、必要事項をご記入のうえ、日本心理劇学会事務局までお申し込みください。

日本心理劇学会事務局 :〒355-0023 埼玉県東松山市六反町8-6(事務局長:小笠原美江)
学会ホームページ :https://psychodrama.jp

留意事項

  • 感染症拡大に伴う、大学の感染対策レベル引き上げなどの事情により、開催方法、プログラム内容等に変更が生じる可能性がございます。
  • 研修委員会主催の研修は、12月19日(金)17:30〜20:30&12月20日(土)9:00〜11:00を予定しております。詳細は、別途、研修委員会よりご連絡いたします。

お問い合わせ先

大会に関するお問い合わせは、メールにてお願いいたします。
事務局E-mail:
jpa31tokyo@gmail.com